カルシウムの働きについてのお話し2020.12.22
カルシウムの働きについて
カルシウムは骨や歯を作るのに必要なミネラルです。
骨はコラーゲンからなる骨基質に、リン酸カルシウムの結晶が沈着して出来ていますが、
常に骨吸収と骨形成が繰り返されており、これを
“リモデリング(再構築)”と呼んでいます。
血中カルシウム濃度が高まると、カルシトニンというホルモンが分泌して、
骨からカルシウムが溶け出すのを抑制します。
逆に血中カルシウム濃度が不足すると副甲状腺ホルモンが働いて、
骨からカルシウムを溶かして血中カルシウム濃度を維持します。
なお、体内のカルシウムの99%は骨や歯に依存する「貯蔵カルシウム」で、
残りの1%は血液中に存在する「機能カルシウム」といい、
「筋肉の収縮」や「精神の安定(イライラを抑える)」など、大切な働きをします。
カルシウムの主な働きは以下の通りです。
~骨や歯を丈夫にする~
体内には50kgの人で約1kgのカルシウムがあり、
その99%は骨や歯に存在しています。
血液中のカルシウムが不足すると、副甲状腺ホルモンが働いて骨からカルシウムを溶かして
血液中のカルシウム濃度を維持します。
骨密度のピークは20歳で、骨に貯蔵できるのは35歳まで。
男女とも50歳を過ぎると1年間に1%ずつ骨からカルシウムが失われます。
特に女性は50~60歳の間に15%ものカルシウムを失います。
80歳で女性は最大骨量の55%、男性は70%まで骨量が減少します。
~精神を安定させる~
体内にあるカルシウムの1%は血液中に存在する「機能カルシウム」で、
これが筋肉の収縮や精神の安定化を行っています。
現在、カルシウムの推奨量は、成人男性で700~800mg/日、女性は650mg/日です。
実際の摂取量は成人男性508mg/日、女性475mg/日と約200mg不足しています。
食事では動物性たんぱく質を摂りすぎると、尿中へのカルシウム排泄が高まります。
ただし、大豆たんぱく質の場合はその心配はありません。
また、リンの摂取量がカルシウムの2倍以上になると血液中のカルシウムが低下してしまいます。
リンは様々な食品添加物として使われていますので、現代人はカルシウム不足を招きやすいとも言えます。
したがって、不足しがちな分は、サプリメントで補うことも大切かと思われます。
※今回の記事は糸日谷秀幸先生著書「ミネラル&サプリメントセミナー」を参考にしました。
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