悪玉コレステロールを抑えるオレイン酸2021.4.13
悪玉コレステロールを抑えるオレイン酸
オレイン酸は、悪玉コレステロールを抑えて
老化や生活習慣病を予防する脂肪酸です。
**オレイン酸の機能**
体内の血液中にあるコレステロールは
HDL(善玉)コレステロールやLDL(悪玉)コレステロールの形で
存在しています。
悪玉コレステロールが増えて酸化すると、
血管内壁に沈着して、
動脈硬化や高血圧、糖尿病などの生活習慣病を引き起こします。
オレイン酸は善玉コレステロールを減らさずに、
悪玉コレステロールを減らす効果があります。
**植物油から摂るのがベスト**
オレイン酸は一価不飽和脂肪酸に分類されます。
一価不飽和脂肪酸、ほかの脂肪酸に比べて酸化しにくいため、
長期の保存が可能です。
また、身体の老化やガンを引き起こす過酸化脂質を生じにくく、
加熱による酸化の心配もありません。
オリーブ油はオレイン酸を70%以上含みます。
その他、ひまわり油やなたね油、米ぬか油などの植物油に多く含まれます。
牛脂や豚脂にもオレイン酸が多く含まれますが、
動物性の場合は飽和脂肪酸も多いので、
摂りすぎると中性脂肪値や悪玉コレステロール値の
上昇を引き起こします。
**オレイン酸の摂取について**
オレイン酸の摂取にはバランスを考えることが大切です。
脂肪酸には一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸、
動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸など、さまざまな種類があります。
健康を維持するには、これらの脂肪酸をバランスよく摂取する
ことが大切です。
脂肪酸の摂取比率は、
動物性脂肪に多い飽和脂肪酸、
オレイン酸などの一価不飽和脂肪酸、
リノール酸などの多価不飽和脂肪酸を
3:4:3
の割合で摂ると良いとされています。
つまり、1日の脂肪酸全体の役40%を一価不飽和脂肪酸にすると
健康維持につながります。
**オリーブ油の選び方**
オリーブ油はオレイン酸を多く含む代表的な食品ですが、
植物油の中で最も消化吸収が良く、
ビタミンA,E,Kポリフェノールを含んでいます。
オリーブ油は主に
・バージンオリーブオイル
・精製オリーブオイル
・ピュアオリーブオイル
があります。
バージンオリーブオイルはオリーブの果実を丸搾りした「一番搾り」で
いっさい化学処理されていません。
独自の風味があり、ドレッシングなどの生食に適しています。
精製オリーブオイルは、オリーブ特有の香りを化学処理で取り除いたもので、
劣化しにくいのが特徴です。
しかし、日本ではあまり流通していません。
ピュアオリーブオイルは、バージンオリーブオイルと精製オリーブオイルを混ぜ合わせたものです。
オリーブの風味を残しながら劣化しにくいという特徴があります。
加熱料理に適しています。
ちなみに、オリーブ油は古くから皮膚の美容に用いられていますが、
これは人間の皮脂に近い組織を持つ脂肪酸であるため、
肌によくなじみ、角質の潤いを保つセラミドの働きを助ける作用があります。
※今回の記事は則岡孝子先生監修「栄養成分の事典」を参考にしました。
※このブログは診断や治療、医療のアドバイスを提供しているわけではなく、情報のみを提供しています。このブログの情報は医療専門家からのアドバイスに代わるものではありません。