パントテン酸のはたらき 2022.2.17
今回はパントテン酸についてのお話しです
パントテン酸の働き
パントテン酸はビタミンB群の仲間です。
パントテン酸の主な働きは次のようなものがあります。
1.コエンザイムA(補酵素)の構成成分になる
パントテン酸は食品中ではコエンザイムA(補酵素)として存在しています。
このコエンザイムAを食品として摂取されると消化管でパントテン酸に分類され、体内に吸収されます。
そのあと、肝臓で再びコエンザイムAに合成され、体内ではコエンザイムAの構成成分として働きます。
コエンザイムAは体内で幅広い仕事をしています。
ですのでパントテン酸は体の機能を維持することに広く関与する栄養素といえます。
2.エネルギーの産生サポート
パントテン酸は、糖質、タンパク質、脂質の三大栄養素の代謝にも不可欠です。
また、善玉(HDL)コレステロールの合成サポートにも働きます。
3.ホルモンの合成に関与
パントテン酸が関与する代謝反応のひとつに副腎皮質合成反応があります。
副腎皮質ホルモンは、体にストレスがかかると副腎から分泌され、血糖値を上げることでストレスに対抗する働きがあります。
どんな食品に含まれるか
動物性食品、植物性食品全般に幅広く含まれており、とりやすいビタミンといえます。
なかでも多いのが動物性食品ではレバー、鶏肉、魚卵、卵などです。
植物性食品ではキノコ類、野菜、納豆のどに豊富です。
効率の良い食べ方
幅広い食品に含まれているので通常の食事をバランスよくとっていれば不足はありません。
パントテン酸は水に溶ける性質があります。
モロヘイヤ、カリフラワーに含まれるパントテン酸は茹でると4割ほど流出します。
流出を抑えるには電子レンジで加熱するなどの工夫が必要です。
調理では、成分が溶け出た煮汁ごと食べられるスープなどをお勧めします。
※今回の記事は飯田薫子先生、寺本あい先生著書「きちんとわかる栄養学」を参考にしました。
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