カリウムの働きとは2020.12.28
カリウムの働き
カリウムは人体に8番目もしくは9番目に多く含まれる元素です。
体重のおよそ0.2%を占めており、主に細胞内においてナトリウムの量を調整する働きをしています。
カリウムの主な働きは以下の通りです。
~浸透圧や血圧の維持に働く~
細胞内においてナトリウム量を調整し、余分なナトリウムと水分を細胞外に排出します。
またナトリウムが腎臓で再吸収されるのを防ぎ、尿への排出を促す働きがあります。
なお、余分なカリウムは尿と一緒に排出されますが、腎機能の低下を起こしている場合は、
カリウムの排出機能が低下して“高カリウム血症”になる危険性があります。
~筋肉の働きをよくする~
筋肉内でエネルギーを産生するのに必要な要素です。
カリウムが不足すると、筋力が低下したり、麻痺がおこります。
カリウムが不足すると、高血圧、不整脈、疲労感、筋力の低下、手足のしびれ、腸のトラブルなどが起こります。
現在、カリウムの目安摂取量は成人男性で2500mg/日、女性で2000mg/日です。
実際の平均摂取量は成人男性2388mg/日、女性2174mg/日となっています。
しかし、厚生労働省の「高血圧」の一次予防のための目標量として、男性3000mg/日、女性2600mg/日となっています。
したがって、高血圧の予防という観点からでは不足が懸念されるミネラルと言えます。
カリウムは健康な人が余分に摂取しても排出されるため摂りすぎの心配はありません。
しかし、腎臓疾患を持つ人で、カリウムの排泄機能が低下している人は注意が必要です。
補足情報として、
日本血圧学会では130mmHg未満/85mmHg未満が正常の血圧とされています。
最高血圧が140mmHg以上あるいは最低血圧が90mmHg以上を高血圧と呼びます。
リンゴを1日6個食べると約10日で血圧が下がるという実験がありました。
リンゴを食べると血圧が下がる理由として、リンゴに含まれる「カリウム」
がナトリウムの尿中排泄を高めることがあげられます。
リンゴに含まれるカリウムの量は、ナトリウムの量の約110倍もあり、かなり特徴的な果物であります。
※今回の記事は糸日谷秀幸先生著書「ミネラル&サプリメントセミナー」を参考にしました。
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