体内の鉄の働き 2022.3.14
今回は体内の「鉄」についてのお話しです
鉄の主な働き
鉄は体内で血液、骨、筋肉、肝臓、脾臓、骨髄に存在します。
鉄の主な働きは次のようなものがあります。
1.全身に酸素を運ぶ
鉄は血液中の赤血球中のヘモグロビンという成分の仲間です。
ヘモグロビンは酸素と結びつきやすい性質があります。
血液の流れによって、肺で酸素を取り込み体内の細胞に酸素を運びます。
細胞では二酸化炭素を集め、肺に運んで体外に排出するのを助けます。
2.エネルギーの産生に関わる
体内の細胞には鉄を含んだ酵素があり、エネルギーを産生します。
また、鉄が欠乏して貧血になると酸素が不足して細胞の働きも落ち、エネルギーの産生が悪くなります。
3.筋肉が酸素を取り込むのを助ける
鉄は筋肉中にも存在します。
血液中から筋肉に酸素を取り込むために働きます。
どんな食品に多く含まれるか
鉄は主に動物性食品に多く含まれます。
レバーや赤身の魚、肉は鉄の宝庫です。
野菜では青菜類や大豆製品にも豊富です。
効率の良い食べ方
食品中の鉄はヘム鉄と非ヘム鉄に分けられます。
動物性食品はヘム鉄、植物性食品は非ヘム鉄という形で存在します。
ヘム鉄の方が吸収されやすく、効率よく摂ることが出来ます。
ビタミンCは鉄を吸収しやすい形に変える働きがあり、ヘモグロビンの生成を促す働きがあります。
ですので鉄とビタミンCを一緒に摂ることをお勧めします。
逆に紅茶や緑茶に多く含まれるタンニンは鉄の吸収を抑える為、貧血などが気になる場合には一緒に摂るのは避けましょう。
※今回の記事は飯田薫子先生、寺本あい先生著書「きちんとわかる栄養学」を参考にしました。