2種類の食物繊維2021.1.19
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維
今回は2種類の食物繊維についてのお話しです。
食物繊維とは人の消化酵素で消化されない食品の成分を言います。
以前は食べカスと見なされていましたが、近年、有害物質の排泄や
栄養素の吸収、腸内環境の正常化などに有益であることが知られ、
重要な栄養素として認められています。
(則岡孝子先生監修 栄養成分の事典を参考にしました)
食物繊維には水に溶けるものと溶けないものがあります。
前者を水溶性食物繊維、後者を不溶性食物繊維といいます。
・水溶性食物繊維・・・昆布やわかめ等の海藻類
・不溶性食物繊維・・・豆類、ゴボウ、穀類等
この2つの食物繊維は微妙に異なった働きをします。
不溶性食物繊維とは、水に溶けない食物繊維です。
水分を吸収して数倍から数十倍に膨らみ、腸壁を刺激して
腸のぜん動運動を高めます。
肥満や便秘解消、腸の病気の予防に効果があります。
水溶性食物繊維とは、水に溶ける食物繊維です。
腸内で水分を抱え込んで、ヌルヌルとしてゲル状態となり、
有害成分を吸着して排泄します。
余分な栄養を吸着して、吸収を妨害するため、糖尿病や動脈硬化、
高血圧を予防します。
いずれも消化されないため、便の材料となる点で共通しており、
便秘解消に役立ちます。
食物繊維たっぷりの食事は、血糖値がゆっくり上昇しますので、糖尿病に効果的です。
一方大腸内では蠕動運動を活発にするので移動が速くなり、不要物である便は早く排泄されます。
食物繊維を上手に摂るためのポイントは、食事内容を伝統的日本食にすることです。
イモ類や根菜類には食物繊維がたっぷり含まれています。だし汁を効かせて煮物料理を作りましょう。
そこに、干しシイタケや切り干し大根、ヒジキなどの乾物を加えると、食物繊維がよりアップします。
※このブログは診断、治療や医療のアドバイスを提供しているわけでなく、情報のみを提供しています。このブログの情報は医療専門家からのアドバイスに代わるものではありません。