睡眠不足は食欲が暴走して太る 2021.11.30
今回は肥満と睡眠との関係についてのお話しです
あなたのダイエットが失敗するのは、あなたの意思が弱いせいではありません。
睡眠不足のせいです。
そして、あなたが太っているのも睡眠不足のせいです。
睡眠と肥満の関係を科学的根拠を示しながら解説します。
睡眠不足は4倍太りやすい
コロンビア大学の研究によると、7時間睡眠を「1」とした場合、肥満の人の割合は5時間睡眠で50%UP
4時間睡眠で73%UPという結果になりました。
また、別の研究ではもっと深刻な数字が出ています。
スイス・チューリッヒ大学による27歳の男女約500人を13年間追跡した結果によると、5時間睡眠以下の人は、6~7時間睡眠以下の人に比べて年間のBMIの上昇率が約4倍。
つまり、4倍も太りやすいことがわかりました。
実際に、睡眠不足の人はそうでない人に比べて、BMIが平均4.2も高かったのです。
睡眠不足は、肥満の原因となるのです。
睡眠不足で、食欲が異常に亢進(コウシン)
睡眠不足になると、食欲を増進させるホルモンのグレリンが増え、食欲を抑制するホルモンのレプチンが減ります。
このホルモンの変化は「食欲が25%アップ」に匹敵します。
アメリカ・ペンシルベニア大学の研究では8時間睡眠をとったグループと徹夜をしたグループを比較したところ、徹夜したグループの方が高カロリー、高脂質の食べ物を選び、1日当たりの摂取カロリーが高い傾向がありました。
睡眠不足になると、食欲が爆発的に増え、
「甘いものが食べたい」
「ラーメンが食べたい」
といった、糖質、脂質に対する欲求が強まるのです。
睡眠不足では食欲を我慢するのが困難
カリフォルニア大学バークレー校での脳画像を使った研究によると、睡眠不足の脳では「合理的な意思決定を司る部分」の活動は低下し、その反面、「食べたいという衝動に関連する部分」(偏桃体)の活動は活発になっていました。
つまり、睡眠不足になると「食べたい」という衝動は強まり、
「我慢しよう」
というコントロールは弱まるのです。
睡眠不足で1日385kcal摂取カロリーが増える
ロンドン大学の研究によると、「睡眠と食欲」に関する11の研究を分析したところ、6時間以下の睡眠の人は、「1日におよそ385kcal、摂取カロリーが余計に増える」という事実が明らかになりました。
385kcalを運動で消費するには
ジョギングで約30分
または
ウォーキングで1時間歩かないといけません。
それだけのダイエット効果が、睡眠時間を7時間しっかりとるだけで得られるのです。
※今回の記事は樺沢紫苑先生著書「ブレインメンタル強化大全」を参考にしました。
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